電験三種試験の内容・受験資格・日程と令和8年度上期の合格率12.8%
電験三種(第三種電気主任技術者)とは何か、電気主任技術者として担える仕事、受験資格がないこと、4科目の試験と科目合格制度、CBT方式と筆記方式、令和8年度上期の合格率12.8%、取得までの流れを公式情報で整理します。
公的機関・公式資料などの一次情報と照合して作成しています。このサイトについて
電験三種は、正式には「第三種電気主任技術者」という国家資格で、ビルや工場などの電気設備の保安を監督する電気主任技術者になるための資格です。試験は電気技術者試験センターが年2回(上期・下期)行い、受験資格はありません。令和8年度上期試験は25,127人が受験し、4科目すべてに合格したのは3,223人、合格率は12.8%でした。
このページでは、電験三種とはどんな資格か、試験の仕組み、科目合格制度、最新の合格率、資格を取るまでの流れを1ページにまとめます。日程・難易度・勉強法の詳しい内容は、それぞれの個別ページで扱います。
電験三種とはどんな資格か
電気主任技術者は、電気事業法にもとづき、事業用の電気設備(受電設備や発電設備など)の工事・維持・運用の保安を監督する人です。電気主任技術者には第一種・第二種・第三種があり、扱える設備の電圧などの範囲は第三種がもっとも狭くなります。それでも、オフィスビル・工場・商業施設などの受電設備の保安を担う場面が多く、上期・下期それぞれ2万4千〜2万5千人ほどが受験しています。扱える範囲の正確な条件は、経済産業省や試験センターの案内で確認してください。
活かせる職場は、ビル管理会社、工場の設備部門、電気保安法人、電気工事会社などです。電気工事士が「工事をする」資格であるのに対し、電験三種は「保安を監督する」資格という違いがあります。
電験三種の試験の仕組み
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 実施団体 | 一般財団法人 電気技術者試験センター |
| 受験資格 | なし(誰でも受験できる) |
| 実施回数 | 年2回(上期・下期) |
| 試験方式 | CBT方式(テストセンターのパソコンで解答)または筆記方式(マークシート) |
| 科目 | 理論・電力・機械・法規の4科目 |
| 出題形式 | 五肢択一式(A問題・B問題) |
| 合格基準 | 各科目原則60点(難易度により調整あり) |
| 受験手数料 | インターネット申込み7,700円、書面申込み8,100円(非課税) |
受験資格・出題形式・合格基準は令和8年度上期の受験案内、受験手数料は試験センターの第三種のページによる内容です。
4科目の範囲と問題数
| 科目 | 主な範囲 | 問題数 |
|---|---|---|
| 理論 | 電気理論、電子理論、電気・電子計測 | A問題14題・B問題3題 |
| 電力 | 発電・変電・送配電、電気材料 | A問題14題・B問題3題 |
| 機械 | 電気機器、パワーエレクトロニクス、自動制御など | A問題14題・B問題3題 |
| 法規 | 電気法規(保安に関するもの)、電気施設管理 | A問題10題・B問題3題 |
B問題には選択問題を含む科目があります(受験案内の※印。どの科目かは受験案内で確認してください)。範囲は試験センターの試験概要、問題数は令和8年度上期の受験案内によります。
科目合格制度で数回に分けて合格できる
電験三種は科目ごとに合否が決まり、4科目すべてに合格すると試験合格です。一部の科目だけ合格した場合は「科目合格」となり、申請すれば、最初に合格した試験以降、最大で連続5回まで、その科目の試験が免除されます。年2回の実施なので、うまく使えば2年半ほどの間に4科目をそろえる計画も立てられます。ただし、免除は申込時に申請しないと受けられません。
最新の受験者数と合格率(令和8年度上期)
| 区分 | 人数・率 |
|---|---|
| 受験者数 | 25,127人(CBT方式11,286人、筆記方式13,841人) |
| 4科目合格者 | 3,223人 |
| 合格率 | 12.8% |
| 科目合格者(4科目合格者を除く) | 7,193人 |
試験センターの令和8年度上期試験の結果資料(受験者全員への結果通知は2026年10月19日)の数字で、科目合格率は28.6%です。令和7年度は上期12.9%、下期13.1%(合格者3,164人、受験者24,176人)でした。推移は 電験三種の難易度 で説明しています。
電験三種を取るまでの流れ
- インターネットで受験申込みをする(顔写真の登録が必要)
- CBT方式なら会場と日時を予約し、筆記方式なら指定の試験日に受験する
- 4科目に合格する(科目合格を使って複数回に分けてもよい)
- 経済産業大臣あてに免状の交付を申請する
試験のほかに、認定校を卒業して所定の単位を取り、実務経験を積んで免状を申請する道もあります。令和8年度下期の申込みは11月9日から始まります。日程の詳細は 電験三種の試験日 にまとめています。
電験三種のFAQ(よくある質問)
Q. 電験三種に受験資格はありますか?
A. ありません。学歴・年齢・実務経験を問わず受験できます。
Q. 電験三種の合格率はどのくらいですか?
A. 令和8年度上期試験は12.8%です。科目合格者は別に7,193人いました。
Q. CBT方式と筆記方式はどちらを選べばよいですか?
A. 受験案内では、CBT方式は受験者の利便性の向上を目的に導入されたと説明されています。CBT方式は期間内に会場と日時を科目ごとに選べ、筆記方式は全国一斉の1日で受けます。会場の通いやすさと、4科目を1日で受けたいかで選ぶとよいでしょう。
Q. 電気工事士と何が違いますか?
A. 電気工事士は電気工事の作業をする資格で、電験三種は電気設備の保安を監督する電気主任技術者になる資格です。
筆者の見解(電験三種)
私見では、電験三種は合格率12.8%という数字だけで「難関すぎる」と判断せず、科目合格の連続5回の免除を前提に、2〜3年で4科目をそろえる計画として考えるのが現実的だと考えます。科目合格者は4科目合格者の2倍以上いるため、1回で受からなくても途中経過を積み上げている人が多い試験です。見落としやすいのは、免除は申込時に申請しないと受けられない点と、有効回数が切れると合格した科目も受け直しになる点で、受験のたびに残りの回数を数えておく必要があります。最初の回では理論を優先し、ほかの科目の土台を固める順番がよいと考えます。
電験三種の関連項目
- 電験三種の試験日
- 電験三種の難易度
- 電験三種の勉強時間
- 電験三種の通信講座
- 資格の難易度ランキング
出典(一次情報)
本記事は資格・試験に関する一般的な情報の提供を目的としています。試験の日程・受験料・受験資格・講座の料金や制度は変更されることがあるため、最新の内容は試験実施団体・所管官庁・各講座の公式サイトでご確認ください。「筆者の見解」は一つの考え方です。