簿記2級試験の内容・受験料・統一試験とネット試験の日程と合格率
簿記2級とは何か、日商簿記2級の試験科目(商業簿記・工業簿記)・時間・合格基準・受験料、統一試験とネット試験の違い、最新の合格率(統一15.1%・ネット32.9%)、3級との違いを日本商工会議所の公式情報で整理します。
公的機関・公式資料などの一次情報と照合して作成しています。このサイトについて
簿記2級(日商簿記2級)は、日本商工会議所と各地の商工会議所が実施する簿記検定の中級の級で、商業簿記に加えて工業簿記(製造業の原価計算)を問います。日本商工会議所は2級を「経営管理に役立つ知識として、企業から最も求められる資格の一つ」と位置づけています。受験資格はなく、3級に合格していなくても受けられます。最新の合格率は、統一試験の第173回(2026年6月)が15.1%、ネット試験の2025年度が32.9%です。
このページでは、簿記2級とはどんな資格か、試験の概要、3級との違い、統一試験とネット試験の違い、取得までの流れを1ページにまとめます。
簿記2級とはどんな資格か
簿記2級では、3級より範囲の広い株式会社の会計処理(商業簿記)と、製品を作るのにかかった費用を計算する工業簿記を学びます。工業簿記とは、材料費・労務費・経費を集計して製品1個あたりの原価を求める簿記のことです。
独占業務はありませんが、経理・財務の仕事に必要な知識の証明として、事務職への転職や、会社の数字を読む力を示す場面で使われます。税理士や公認会計士を目指す人の基礎固めとして受ける人もいます。
簿記2級の試験の概要(日本商工会議所)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験科目 | 商業簿記、工業簿記(原価計算を含む) |
| 出題 | 5題以内 |
| 試験時間 | 90分 |
| 合格基準 | 70%以上(100点満点で70点以上) |
| 受験料(税込) | 5,500円 |
| 受験資格 | なし(どの級からでも受験できる) |
試験科目・時間・合格基準は日本商工会議所の「2級 試験科目」、受験料は「2026年度 試験日程カレンダー」の金額です。ネット試験は、受験料とは別に事務手数料550円(税込。会場により異なり、0円の会場もある)がかかります。日本商工会議所のQ&Aでは、受験回数に制限はなく、同じ日に同じ級を重ねて申し込むことはできませんが、2級と3級の併願はできるとされています。
簿記2級と3級の違い
| 項目 | 3級 | 2級 |
|---|---|---|
| 試験科目 | 商業簿記 | 商業簿記、工業簿記 |
| 出題・時間 | 3題以内・60分 | 5題以内・90分 |
| 受験料(税込) | 3,300円 | 5,500円 |
| 統一試験の合格率(第173回) | 33.8% | 15.1% |
| ネット試験の合格率(2025年度) | 40.8% | 32.9% |
| 勉強時間の目安(講座会社) | 80〜100時間程度 | 3級の知識がある人で200〜350時間程度 |
日本商工会議所の公式データと、講座会社(TAC・ユーキャン)の目安です。2級は範囲が広く、商業簿記の論点が増えるうえに工業簿記が加わるため、3級の2倍以上の勉強時間が目安になります。3級の内容は 簿記3級 にまとめています。
統一試験とネット試験
2級も、年3回の統一試験と、休止期間を除いて随時受けられるネット試験があります。2026年度の統一試験は、第173回が6月14日、第174回が11月15日、第175回が2027年2月28日(2級・3級のみ)です。ネット試験は試験終了後すぐに合否が分かり、合格者はデジタル合格証を受け取ります。日本商工会議所は、ネット試験と統一試験は出題範囲・難易度・合格基準が同じで、同等の資格になるとしています。
| 方式 | 時期 | 実受験者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 統一試験 | 第173回(2026年6月14日) | 4,821人 | 15.1% |
| 統一試験 | 第172回(2026年2月22日) | 6,038人 | 15.1% |
| ネット試験 | 2025年4月〜2026年3月 | 141,072人 | 32.9% |
日本商工会議所「受験者データ」の数字です。2025年度は、2級の受験者の大半がネット試験を選んでいます。日程の詳細は 簿記2級の試験日、合格率の推移は 簿記2級の難易度 で説明しています。
簿記2級の取得までの流れ
- 3級の知識があるかを確認する(なければ3級の範囲から学ぶ)
- 出題区分表に対応した教材で、商業簿記と工業簿記を学ぶ
- 統一試験は受験地の商工会議所に、ネット試験は会場に申し込む
- 受験し、合格後は経理実務や1級・税理士など次の目標を検討する
2027年4月1日以降の試験からは、出題区分表が2027年度版に切り替わります。商業簿記は紙の手形・小切手の廃止とリースの会計基準に合わせて改定され、工業簿記は2022年度版から変更がありません。
簿記2級のFAQ(よくある質問)
Q. 簿記2級は3級に合格していなくても受けられますか?
A. 受けられます。受験資格はなく、どの級からでも受験できます。ただし2級は3級の知識を前提にしています。
Q. 簿記2級の受験料はいくらですか?
A. 5,500円(税込)です。ネット試験は別に事務手数料(550円。会場により異なる)がかかります。
Q. 簿記2級の合格率はどのくらいですか?
A. 統一試験の第173回が15.1%、ネット試験の2025年度が32.9%です。
Q. 2級と3級を同じ日に受けられますか?
A. 日本商工会議所のQ&Aでは併願は可能とされています。統一試験の時間割は受験地の商工会議所で確認してください。
筆者の見解(簿記2級)
私見では、簿記2級は統一試験とネット試験で合格率に倍近い差がありますが、日本商工会議所は両者を同等と位置づけているので、数字の差だけで方式を選ぶより、自分の受けやすさで決めてよいと考えます。むしろ見落としやすいのは、2027年4月から出題区分表が変わる点で、2026年度中に合格を狙うのか、改定後の範囲で学び直すのかを早めに決めることが、教材選びの無駄を減らします。工業簿記は改定の影響を受けないので、学習の前半で固めておくのが効率的です。経理職への転職に使うなら、合格の時期を応募の時期に合わせて逆算することを優先したいところです。
簿記2級の関連項目
出典(一次情報)
本記事は資格・試験に関する一般的な情報の提供を目的としています。試験の日程・受験料・受験資格・講座の料金や制度は変更されることがあるため、最新の内容は試験実施団体・所管官庁・各講座の公式サイトでご確認ください。「筆者の見解」は一つの考え方です。