中小企業診断士の二次試験4事例の内容・合格基準・合格率と対策
中小企業診断士の二次試験は、4つの事例を各80分で記述する筆記試験です。受験資格、事例ごとのテーマ、合格基準、令和3〜7年度の合格率、令和8年度からの口述試験の廃止、2次試験の対策の手順を公式情報で整理します。
公的機関・公式資料などの一次情報と照合して作成しています。このサイトについて
中小企業診断士の二次試験は、中小企業の事例を読み、経営の課題と助言を記述で答える筆記試験です。4つの事例を各80分・各100点で解き、総点数の60%以上で、かつ40%未満の事例がないことが合格の基準です。令和7年度の合格率は17.6%で、令和8年度からは口述試験が廃止され、筆記試験だけで合否が決まります。
このページでは、中小企業診断士の2次試験の受験資格、4事例の内容、合格基準と合格率、対策の手順をまとめます。
二次試験の概要(令和8年度)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験日 | 令和8年10月25日(日) |
| 形式 | 筆記(短答式または論文式)、4事例・各80分・各100点 |
| 受験資格 | 令和8年度または令和7年度の1次試験の合格者など |
| 申込期間 | 9月1日(火)10:00〜9月18日(金)16:00(Webのみ) |
| 受験手数料 | 15,100円(非課税)+事務手数料525円 |
| 試験地 | 札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・広島・福岡の7地区 |
| 合格発表 | 令和9年1月13日(水)、インターネットのみ |
連合会の試験案内によるものです。平成12年度以前の1次合格者は、1回に限り1次を免除されて2次を受けられます(平成13年度以降に1次に合格して2次を受験した人などは除く)。
4つの事例のテーマ
受験案内では、4つの事例を次のように示しています。
| 時間 | 事例 | 受験案内の記載(記載順) |
|---|---|---|
| 9:40〜11:00 | 事例I | 組織(人事を含む)を中心とした経営の戦略及び管理に関する事例 |
| 11:40〜13:00 | 事例II | マーケティング・流通を中心とした経営の戦略及び管理に関する事例 |
| 14:00〜15:20 | 事例III | 生産・技術を中心とした経営の戦略及び管理に関する事例 |
| 16:00〜17:20 | 事例IV | 財務・会計を中心とした経営の戦略及び管理に関する事例 |
どの事例も、架空の中小企業の状況を説明した文章(与件文)を読み、設問に答える形式です。事例IVは財務・会計が中心で、公開されている過去問を見ると、経営分析や計算の問題が出題されています。1次試験の企業経営理論(事例I・II)、運営管理(事例III)、財務・会計(事例IV)の知識が土台になります。
合格基準と合格率の推移
合格基準は「総点数の60%以上であって、かつ1科目でも満点の40%未満がないこと」です。400点満点なので、240点以上で、どの事例も40点以上が必要です。
| 年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 令和7年度 | 7,044人 | 1,240人 | 17.6% |
| 令和6年度 | 8,119人 | 1,516人 | 18.7% |
| 令和5年度 | 8,241人 | 1,555人 | 18.9% |
| 令和4年度 | 8,712人 | 1,625人 | 18.7% |
| 令和3年度 | 8,757人 | 1,600人 | 18.3% |
連合会の「申込者数・合格率等の推移」による数字です(受験者数は欠席した科目がない人、合格者数は口述試験を経た最終合格者)。令和8年度の結果は令和9年1月13日発表予定です(公式で確認)。
令和8年度から口述試験が廃止された
令和7年度までは、筆記試験の合格者が口述試験(面接形式の試験)を受けていました。連合会は、試験を安定的に実施すること、受験者の負担を減らすこと、経費の削減と試験プロセスの効率化を理由に、令和8年度から口述試験を廃止しました。令和7年度は筆記の合格者1,241人に対し、最終合格者は1,240人で、口述試験で不合格になる人はほとんどいませんでした。
二次試験の対策の手順
- 過去問を1年分、時間を計って4事例とも解き、出題の型を知る
- 設問ごとに、与件文のどこを根拠にしたかを書き込む練習をする
- 連合会が合格発表日に公表する「出題の趣旨」と自分の答案を比べる
- 事例IVは、経営分析・損益分岐点・投資の判断などの計算問題を毎日解く
- 直前期は、本番と同じ時間割で4事例を通して解く
模範解答は公表されないため、答案を第三者に見てもらう機会を作ることが大切です。講座の添削のほか、受験生どうしの勉強会を使う方法もあります。過去問の入手先は 中小企業診断士の過去問、添削のある講座の比べ方は 中小企業診断士の通信講座 にまとめています。
合格した後の流れ
2次試験に合格したら、合格日から3年以内に、15日以上の実務補習か実務従事を行い、経済産業大臣に登録を申請します(中小企業庁)。登録の有効期間は5年です。
中小企業診断士の二次試験のFAQ(よくある質問)
Q. 中小企業診断士の二次試験は何を書く試験ですか?
A. 中小企業の事例を読み、課題と助言を記述で答える試験です。4事例を各80分で解きます。
Q. 二次試験の合格点は何点ですか?
A. 400点満点の60%(240点)以上で、40点未満の事例がないことが基準です。
Q. 二次試験の合格率はどのくらいですか?
A. 令和7年度は17.6%で、令和3〜7年度は17〜19%台です。
Q. 口述試験はまだありますか?
A. 令和8年度から廃止され、筆記試験だけになりました。
筆者の見解(中小企業診断士の二次試験)
私見では、中小企業診断士の二次試験で読者が最初に意識すべきなのは、合格率の17〜19%という数字よりも「40%未満の事例が1つもないこと」という足切りの存在だと考えます。総点で取り返せない構造なので、得意な事例を伸ばすより、事例IVのように崩れやすい事例の下限を固めるほうが優先度は高いはずです。口述試験の廃止で最終合格までの手間は減りましたが、口述で落ちる人はもともとほとんどいなかったため、難しさ自体はほぼ変わらないと見ています。模範解答がない試験なので、出題の趣旨と照らして「問われたことに答えたか」を点検する習慣をどれだけ早く作れるかが分かれ目だと考えます。
中小企業診断士の二次試験の関連項目
- 中小企業診断士
- 中小企業診断士の過去問
- 中小企業診断士の難易度
- 中小企業診断士の通信講座
- 中小企業診断士の試験日
出典(一次情報)
本記事は資格・試験に関する一般的な情報の提供を目的としています。試験の日程・受験料・受験資格・講座の料金や制度は変更されることがあるため、最新の内容は試験実施団体・所管官庁・各講座の公式サイトでご確認ください。「筆者の見解」は一つの考え方です。