資格の選び方

事務職向けの資格おすすめの資格を目的別に比較(合格率・勉強時間・費用)

事務職に役立つおすすめの資格を、簿記3級・2級、FP3級、ITパスポート、MOS、医療事務の合格率と勉強時間の目安で比べ、一般事務・経理・医療事務など目的別の選び方をまとめます。

公的機関・公式資料などの一次情報と照合して作成しています。このサイトについて

事務職を目指す人や事務の仕事をしている人におすすめの資格は、まず簿記3級です。会社のお金の流れを読む力は、一般事務・営業事務・経理のどれでも使え、受験資格がなく、ネット試験なら日程を選んで受けられます。そのうえで、パソコンの操作を証明したいならMOS、ITの基礎知識ならITパスポート、医療機関で働きたいなら医療事務を組み合わせます。

このページでは、事務職向けの主な資格を、最新の合格率、勉強時間の目安、受験の方式で比べ、目的別の選び方と取る順番の考え方をまとめます。

事務職向けのおすすめ資格の比較

資格 実施団体 最新の合格率 勉強時間の目安
簿記3級 日本商工会議所 ネット40.8%(2025年度)、統一33.8%(第173回) 80〜100時間程度
簿記2級 日本商工会議所 ネット32.9%(2025年度)、統一15.1%(第173回) 初学者300〜500時間程度
FP3級 日本FP協会(金財も実施) 学科86.23%・実技83.29%(2026年4〜8月) 80〜150時間
ITパスポート IPA 48.6%(令和7年度) 100〜180時間
MOS オデッセイ コミュニケーションズ 公式ページに記載なし 公式で確認
医療事務技能審査試験 日本医療教育財団 年度別は公式ページに記載なし 約200〜300時間

合格率は各実施団体の公表値です。FP3級は日本FP協会の数字です。勉強時間は公式の目安がないため、講座会社が示す目安を各資格のページで出典つきで紹介しています。

目的別に見る事務の資格の選び方

目的 候補 理由
一般事務・営業事務に就きたい 簿記3級、MOS 伝票や請求書の処理と、Word・Excelの操作は多くの事務で使う
経理に進みたい 簿記3級→簿記2級 2級は商業簿記に加えて工業簿記(原価計算)を扱う
総務・人事で家計や社会保険の知識を使いたい FP3級 税金・保険・年金の基本を学べる
社内のIT化・DXに関わりたい ITパスポート ITとセキュリティの基礎を幅広く学べる
病院・クリニックで働きたい 医療事務 受付・会計・レセプト作成の知識を証明できる

簿記3級・2級は事務の土台になる

簿記は、取引を帳簿に記録し、決算書を作るための技能です。日本商工会議所の簿記3級は、試験時間60分、合格基準70%以上で、商業簿記を問います。ネット試験は全国のテストセンターで随時受けられ、統一試験は年に決まった日に行われます。受験料や日程は 簿記3級、経理を目指す人の次の段階は 簿記2級 にまとめています。

MOSはパソコン操作の証明になる

MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)は、Word・Excel・PowerPointなどの操作スキルを証明する資格です。受験の方式は、全国一斉試験と、会場ごとに日程を選べる随時試験の2つがあります。ただし、全国一斉試験は2026年12月13日(第363回、申込は10月13日〜11月16日)が最後で、「2026年12月をもって終了」と公式に告知されているため、2027年以降は随時試験で受けることになります。受験料は、たとえばWord(一般レベル・365)が一般12,980円、学割9,680円(税込)です。累計の受験者数は5,401,484人(2026年3月31日時点)と公表されていますが、合格率は確認した公式ページに記載がありませんでした。

ITパスポートは2026年12月28日から休止に注意

ITパスポートは、IPAが行う国家試験で、令和7年度は応募者307,266人、合格率48.6%でした。受験手数料は7,500円(税込)です。ただし、IPAはCBT方式の試験を2026年12月28日以降休止するとし、2027年1月以降の実施は改めて案内するとしています。さらに、2027年度春ごろからは出題分野を「ビジネス」「テクノロジ」「セキュリティ・倫理」に再編した新制度に移る予定です。今から受ける人は、2026年12月27日までに受けるか、新制度の案内を待つかを決めてください。詳しくは ITパスポート を参照してください。

FP3級・医療事務は職場によって役立つ

FP3級は、日本FP協会のCBT試験で、2026年4〜8月の学科の合格率が86.23%です。税金や社会保険の基本は、給与計算や福利厚生の事務で役立ちます。医療事務は民間資格で、日本医療教育財団の医療事務技能審査試験は受験資格がなく、医科は毎月受けられます。どちらも国家資格の独占業務はなく、職場で使う知識の証明として活かす資格です。

事務の資格を取る順番の考え方

  1. まず簿記3級:どの事務でも使える土台で、勉強時間が比較的短い
  2. 次に職場に合わせて1つ:パソコン中心ならMOS、経理なら簿記2級、医療機関なら医療事務
  3. 余裕があればITパスポートやFP3級:事務の幅を広げる知識として

講座を使う場合は、教育訓練給付(一般教育訓練)の対象講座なら受講料の20%(上限10万円)が戻ることがあります。制度の詳細は 教育訓練給付金 を参照してください。

事務職向けの資格のFAQ(よくある質問)

Q. 事務職におすすめの資格は何ですか?
A. どの事務でも使える簿記3級が最初の候補です。そのうえで、パソコン操作ならMOS、医療機関なら医療事務など、働きたい職場に合わせて選んでください。

Q. 未経験から事務職を目指すなら、資格は必要ですか?
A. 事務職の多くは資格がなくても応募できます。ただし、未経験の場合は、簿記やMOSが仕事に必要な知識を学んだことの証明になります。

Q. 事務の資格は独学で取れますか?
A. 簿記3級、FP3級、ITパスポート、MOSは独学で合格を目指す人が多い資格です。独学向きの資格は 独学で取れる資格 でも整理しています。

筆者の見解(事務職向けの資格)

私見では、事務職向けの資格は「何を取るか」より「応募したい求人で何が求められているか」から逆算するのが最も効率的だと考えます。簿記3級を最初の候補にしたのは、勉強時間が比較的短く、一般事務から経理まで使い道が広いからで、医療機関やIT部門など行き先が決まっている人は、その職場に直結する資格を先にしてよいと考えます。見落としやすいのは試験制度の変化で、ITパスポートは2026年12月28日から休止に入り、MOSの全国一斉試験も2026年12月で終わるため、受ける時期と方式を先に確かめる必要があります。資格は応募の入口の証明にはなりますが、採用を約束するものではないので、複数を一度に追うより1つを確実に取ることを優先したいところです。

事務職向けの資格の関連項目

出典(一次情報)

本記事は資格・試験に関する一般的な情報の提供を目的としています。試験の日程・受験料・受験資格・講座の料金や制度は変更されることがあるため、最新の内容は試験実施団体・所管官庁・各講座の公式サイトでご確認ください。「筆者の見解」は一つの考え方です。