保育士の難易度保育士試験の合格者数の推移と合格基準・科目合格の仕組み
保育士試験の難易度を、こども家庭庁が公表する令和6・7年度の受験申請者数と合格者数、各科目6割の合格基準、科目合格3年有効の仕組み、難しいと感じる理由から整理します。
公的機関・公式資料などの一次情報と照合して作成しています。このサイトについて
保育士試験の難易度は、受験申請者に対する最終合格者の割合が2割前後という水準です。こども家庭庁のまとめでは、令和7年度は受験申請者54,807人に対して合格者10,621人で、申請者に対する割合は19.4%でした。ただし、筆記の合格基準は各科目6割で、合格した科目は3年間有効なため、科目を分けて合格を積み上げれば到達できる試験です。
このページでは、保育士試験の難易度を、公式の合格者数、合格基準、科目合格の仕組み、難しいと感じる理由から整理します。
保育士試験の合格者数の推移(令和6・7年度)
| 年度・回 | 受験申請者数 | 合格者数 | 合格の割合 |
|---|---|---|---|
| 令和7年度 前期 | 26,654人 | 5,620人 | 21.1% |
| 令和7年度 後期 | 28,153人 | 5,001人 | 17.8% |
| 令和7年度 計 | 54,807人 | 10,621人 | 19.4% |
| 令和6年度 前期 | 29,366人 | 7,880人 | 26.8% |
| 令和6年度 後期 | 27,291人 | 7,252人 | 26.6% |
| 令和6年度 計 | 58,767人 | 15,475人 | 26.3% |
こども家庭庁の「保育士試験の実施状況」(令和6年度・令和7年度)の全国の数字です。資料の1回目・2回目を前期・後期と表記しました。合格の割合は合格者数を受験申請者数で割ったこのサイトの計算値で、こども家庭庁が「合格率」として示した数字ではありません。申請しても欠席した人が分母に入るため、実際に受験した人に対する割合はこれより高くなります。また、合格者には過去の科目合格を積み上げて最終合格した人も含まれるため、「1回の試験で全科目に合格した人の割合」ではありません。
令和6年度の計には神奈川県の地域限定保育士試験(申請者2,110人、合格者343人)が含まれ、令和7年度も国家戦略特区の地域限定試験の結果を通常試験と合算しています。全科目が免除された人(令和6年度2,145人、令和7年度1,996人)は別枠です。令和5年度以前の数字は、こども家庭庁の資料で確認してください。
保育士試験の合格基準
| 試験 | 合格基準 |
|---|---|
| 筆記試験(9科目) | 各科目で満点の6割以上 |
| 教育原理・社会的養護 | 両方とも6割以上で合格(片方だけでは不合格) |
| 実技試験(2分野) | 選択した2分野とも満点の6割以上(各50点満点) |
全国保育士養成協議会の筆記試験概要と試験日程・科目ページによります。合格点は毎年変わる方式ではなく、6割という基準が決まっているため、目標を立てやすい試験です。
科目合格は3年有効(延長制度あり)
筆記試験で合格した科目は、合格した年を含めて3年間有効です。たとえば令和8年に合格した科目は、令和9年と令和10年の試験で免除されます。対象施設で一定期間・時間働いた人は、最長5年まで延長できます。協議会の延長制度の案内では、令和4年に合格した科目は2年以上かつ2,880時間以上、令和5年に合格した科目は1年以上かつ1,440時間以上の勤務(対象期間は令和8年3月まで)が条件です。
この仕組みのため、合格者数が少なく見えても、受験者は「今回は5科目、次回は残り4科目」のように分けて合格を積み上げられます。1回で全科目に合格する必要はありません。
保育士試験が難しいと感じる理由
科目数が多い
筆記は9科目あり、子どもの発達、福祉制度、保健、栄養、保育の実際と範囲が広く、どれか1科目でも6割に届かないと実技に進めません。
法令や制度の改正が反映される
子ども家庭福祉や社会福祉では、法律や制度の改正、保育所保育指針の内容が出題されます。古い教材のままだと答えが変わる問題があります。
実技は分野ごとの練習が必要
実技は音楽(弾き歌い)、造形(絵画)、言語(3分間のお話)から2分野を選びます。令和8年後期の音楽の課題曲は「うれしいひなまつり」と「山の音楽家」で、言語は3つの昔話から当日指定されるため、すべてを準備する必要があります。
難易度を下げる受験計画の立て方
科目合格の仕組みを使うと、働きながらでも計画を立てやすくなります。1回目の試験で得意な科目と暗記の多い科目に絞って合格を取り、2回目で残りの科目、3回目で実技という3段階にすると、1回ごとの範囲が小さくなります。ただし、合格科目の有効期間は3年のため、最初に合格した科目が切れる前に全科目と実技をそろえる必要があります。前期・後期の年2回を使えば、3年の間に最大6回受けられる計算です。
他の資格と比べた保育士試験の難易度
保育士試験の申請者に対する合格者の割合(約2割)は、宅建(令和7年度の受験者に対する合格率18.7%)と近い水準に見えます。ただし、分母の取り方が違ううえ、保育士試験は科目合格を積み上げられるため、1回で合否が決まる試験とは単純に比べられません。資格全体の比較は 資格の難易度ランキング を参照してください。
保育士の難易度のFAQ(よくある質問)
Q. 保育士試験の合格率は何%ですか?
A. こども家庭庁の資料には受験申請者数と合格者数が載っています。令和7年度は54,807人中10,621人で、申請者に対する割合は19.4%(このサイトの計算値)です。
Q. 合格点は何点ですか?
A. 筆記は各科目で満点の6割以上、実技は選択した2分野とも6割以上です。
Q. 前期と後期で難易度は違いますか?
A. 令和7年度は前期21.1%、後期17.8%(申請者に対する割合)でした。回によって差はありますが、合格基準は同じ6割です。
筆者の見解(保育士の難易度)
私見では、保育士試験の難易度は19.4%という割合よりも、「9科目すべてで6割」と「科目合格3年」の組み合わせで考えるほうが実態に合うと考えます。この割合は欠席者を含む申請者が分母で、科目を積み上げて最終合格した人も含むため、宅建などの合格率と同じ物差しで比べると誤解しやすい点に注意が必要です。見落としやすいのは、得意科目で稼いでも苦手な1科目が6割に届かなければ実技に進めない点で、勉強の優先順位は苦手科目の底上げに置くべきだと考えます。前期と後期で割合に差が出ても基準は同じ6割なので、回の選び方より、有効期限内に全科目をそろえる計画を優先したいところです。
保育士の難易度の関連項目
- 保育士
- 保育士の試験日
- 保育士の勉強時間
- 保育士の過去問
- 資格の難易度ランキング
出典(一次情報)
本記事は資格・試験に関する一般的な情報の提供を目的としています。試験の日程・受験料・受験資格・講座の料金や制度は変更されることがあるため、最新の内容は試験実施団体・所管官庁・各講座の公式サイトでご確認ください。「筆者の見解」は一つの考え方です。