保育士資格の内容・保育士試験の9科目と実技・受験資格・日程と合格者数
保育士とは何か、保育士試験(全国保育士養成協議会)の筆記9科目と実技、年2回の日程、受験資格、受験手数料、令和7年度の受験申請者54,807人・合格者10,621人を公式情報で整理します。
公的機関・公式資料などの一次情報と照合して作成しています。このサイトについて
保育士は、児童福祉法にもとづく国家資格で、保育所などで子どもの保育と保護者への支援を行う専門職です。資格を得る方法は、保育士養成施設(大学・短大・専門学校など)を卒業するか、保育士試験に合格するかの2つです。保育士試験は全国保育士養成協議会が前期・後期の年2回実施し、こども家庭庁のまとめでは令和7年度は受験申請者54,807人、合格者10,621人でした。
このページでは、保育士試験の仕組み、受験資格、最新の合格者数、保育士になるまでの流れを1ページにまとめます。日程・難易度・勉強法は個別ページで扱います。
保育士とはどんな資格か
保育士は、保育所、認定こども園、児童養護施設などの児童福祉施設で、子どもの生活と発達を支える仕事です。試験に合格しただけでは保育士として働けず、保育士登録が必要です。こども家庭庁の資料では、保育士登録者数は1,989,966人(令和8年4月1日現在)です。
保育士試験の仕組み(筆記と実技)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 実施 | 全国保育士養成協議会(前期・後期の年2回) |
| 筆記試験 | 9科目(マークシート方式) |
| 実技試験 | 音楽・造形・言語の3分野から2分野を選択 |
| 合格基準 | 筆記は各科目で満点の6割以上、実技は2分野とも満点の6割以上 |
| 受験手数料 | 12,700円(別に事務手数料。クレジットカード354円、コンビニ275円) |
内容は全国保育士養成協議会の令和8年後期の試験日程・科目ページと受験料のページによります。実技試験は、筆記試験の全科目に合格した人(幼稚園教諭免許状所有者などの免除者を除く)だけが受けられます。
筆記試験の9科目
| 科目 | 満点 |
|---|---|
| 保育の心理学 | 100点 |
| 保育原理 | 100点 |
| 子ども家庭福祉 | 100点 |
| 社会福祉 | 100点 |
| 教育原理 | 50点 |
| 社会的養護 | 50点 |
| 子どもの保健 | 100点 |
| 子どもの食と栄養 | 100点 |
| 保育実習理論 | 100点 |
協議会の「保育士試験とは」では、教育原理と社会的養護を「教育原理及び社会的養護」の1科目として8科目と数えています。この2つは両方とも6割以上で合格となり、片方だけでは合格になりません。
合格した科目は、合格した年を含めて3年間有効で、次の試験で免除されます。対象施設での勤務の条件を満たすと最長5年まで延長できる制度もあります(協議会の案内では、令和4・5年に合格した科目が対象で、勤務の対象期間は令和8年3月まで)。
保育士試験の日程(令和8年)
| 回 | 筆記試験 | 実技試験 |
|---|---|---|
| 前期 | 4月18日・19日 | 6月28日 |
| 後期 | 10月24日・25日 | 12月13日 |
令和8年後期の筆記試験の結果は11月30日、実技試験の結果は令和9年1月12日に、協議会のマイページで公開される予定です。令和9年は前期の筆記試験が4月17日・18日、後期の筆記試験が10月23日・24日です。申請期間などの詳細は 保育士の試験日 にまとめています。
保育士試験の受験資格
受験資格は学歴または実務経験で決まります。協議会の受験資格詳細ページによると、主な区分は次のとおりです。
- 大学に2年以上在学して62単位以上を修得した人、短大・高専の卒業者(見込みを含む)
- 修業2年以上の専修学校の専門課程などの卒業者
- 高校卒業相当の学歴があり、児童福祉施設で2年以上かつ2,880時間以上、児童の保護に従事した人
- 児童福祉施設で5年以上かつ7,200時間以上、児童の保護に従事した人
平成3年3月31日以前の高校卒業者などの経過措置もあります。自分がどの区分に当たるかは、協議会の受験資格詳細ページで確認してください。
最新の受験申請者数と合格者数(令和7年度)
| 年度 | 受験申請者数 | 合格者数 | 合格の割合 |
|---|---|---|---|
| 令和7年度 | 54,807人 | 10,621人 | 19.4% |
| 令和6年度 | 58,767人 | 15,475人 | 26.3% |
こども家庭庁の「保育士試験の実施状況」の全国の数字です。分母は受験者ではなく受験申請者のため、合格の割合はこのサイトの計算値です。全科目が免除された人(令和7年度1,996人)は別枠です。推移は 保育士の難易度 で説明しています。
保育士になるまでの流れ
- 受験資格を確認し、前期または後期に受験申請する
- 筆記試験の9科目に合格する(科目合格を積み上げてもよい)
- 実技試験の2分野に合格する
- 保育士登録を申請し、保育士証の交付を受ける
保育士のFAQ(よくある質問)
Q. 保育士試験は年に何回ありますか?
A. 前期と後期の年2回です。令和8年は前期の筆記が4月、後期の筆記が10月でした。
Q. 高卒でも保育士試験を受けられますか?
A. 高校卒業後に児童福祉施設で2年以上かつ2,880時間以上の実務経験があれば受けられます。平成3年3月31日以前の高校卒業者などは経過措置の対象です。
Q. 一度に全科目合格しないといけませんか?
A. いいえ。合格した科目は3年間有効なため、複数回に分けて合格を積み上げられます。
筆者の見解(保育士)
私見では、保育士試験は「1回で全科目」を目指すより、科目合格の3年の有効期間をどう使うかを最初に設計する試験だと考えます。申請者に対する合格者の割合は令和7年度で19.4%と低く見えますが、これは欠席者を含む分母で、科目合格を積み上げた人も合格者に入る数字なので、自分の受かりやすさの目安としては使いにくい面があります。見落としやすいのは、筆記に全科目合格した後に実技が控えている点で、ピアノや絵の練習期間を計画に入れていないと最後で足踏みしがちです。まずは受験資格の区分を確かめ、そのうえで前期・後期のどちらから始めるかを決める順番がよいと考えます。
保育士の関連項目
出典(一次情報)
本記事は資格・試験に関する一般的な情報の提供を目的としています。試験の日程・受験料・受験資格・講座の料金や制度は変更されることがあるため、最新の内容は試験実施団体・所管官庁・各講座の公式サイトでご確認ください。「筆者の見解」は一つの考え方です。