不動産の資格

宅建宅地建物取引士の試験内容・受験資格・日程と最新の合格率の全体像

宅建(宅地建物取引士)とは何か、独占業務、試験の形式と科目、受験資格、令和8年度の日程、令和7年度の合格率18.7%までを公式データで整理。取得までの流れも分かります。

公的機関・公式資料などの一次情報と照合して作成しています。このサイトについて

宅建(宅地建物取引士)は、不動産の売買や賃貸の契約前に「重要事項の説明」を行うための国家資格です。試験は年1回、10月の第3日曜日に行われ、受験資格はなく誰でも受けられます。令和7年度(2025年度)は245,462人が受験し、合格率は18.7%でした。

このページでは、宅建の資格の中身、試験の概要、取得までの流れを1ページにまとめます。日程・難易度・勉強法の詳細は、それぞれの個別ページで扱います。

宅建とはどんな資格か(独占業務と設置義務)

宅建士は、宅地建物取引業法にもとづく国家資格です。不動産会社(宅建業者)が取引をするとき、次の3つは宅建士にしかできません。これを独占業務といいます。

  • 契約が成立する前に、買主・借主へ重要事項を説明すること(宅建業法35条)
  • 重要事項説明書(35条書面)に記名すること
  • 契約成立後に交付する書面(37条書面)に記名すること

さらに、宅建業者は事務所ごとに「業務に従事する者5人に1人以上」の割合で、専任の宅建士を置かなければなりません。この設置義務があるため、不動産会社では宅建士の数そのものが営業の条件になります。資格手当の対象にされやすいのはこのためです。

なお、令和4年5月からは重要事項説明書などを相手方の承諾を得て電子書面で渡せるようになり、テレビ会議などを使った説明(IT重説)も売買・賃貸の両方で運用されています。働き方は変わっても、説明する人が宅建士であることは変わりません。

宅建試験の概要(実施団体・形式・科目)

試験は各都道府県知事が行い、実務は指定試験機関の不動産適正取引推進機構が担っています。

項目 内容
試験日 毎年1回、10月の第3日曜日 13:00〜15:00
形式 50問・四肢択一のマークシート
受験資格 なし(日本国内に居住していれば、年齢・学歴等を問わない)
受験手数料 8,200円(令和8年度)
試験地 住んでいる都道府県
合格発表 原則として11月下旬

出題範囲は宅建業法施行規則で7分野と定められています。学習のうえでは、次の4つのまとまりで考えると分かりやすくなります。

  • 権利関係(民法、借地借家法、区分所有法、不動産登記法など)
  • 法令上の制限(都市計画法、建築基準法、農地法など)
  • 税・その他(不動産の税、価格の評定、需給と実務、土地建物の知識)
  • 宅建業法と関係法令

不動産会社で働く人は、登録講習を修了して修了試験に合格すると、その後3年以内の本試験で5問が免除されます(45問・1時間50分)。

宅建の最新の受験者数と合格率(令和7年度)

令和7年度(2025年10月19日実施)の結果は、申込者306,099人、受験者245,462人、合格者45,821人、合格率18.7%、合格点は50問中33点でした。合格者の平均年齢は36.2歳で、職業別では不動産業が33.2%、学生が10.9%を占めています。不動産業以外の人や学生も多く合格している点は、宅建の特徴です。年度ごとの推移と合格点の変化は 宅建の難易度 にまとめています。

令和8年度(2026年度)の試験は10月18日に実施済みで、合格発表は11月25日の予定です(公式で確認)。日程の詳細は 宅建の試験日 を参照してください。

宅建士になるまでの流れ

合格しただけでは「宅建士」を名乗れません。次の3段階を踏みます。

  1. 宅建試験に合格する(合格は一生有効)
  2. 受験した都道府県で資格登録をする。登録には、宅建業の実務経験2年以上か、国土交通大臣の登録を受けた「登録実務講習」の修了が必要
  3. 宅地建物取引士証の交付を受ける

実務経験がない学生や異業種の人も、登録実務講習を受ければ登録まで進めます。転職を考えている人は、合格後すぐに講習を申し込むと、内定時に「宅建士証あり」と言える状態を早く作れます。

宅建が向いている人・取得の目安

宅建は、不動産・建設・金融(住宅ローン)で働く人、これらの業界へ転職したい人に向きます。自宅の売買や賃貸の契約を自分で理解したい人にも役立ちます。

学習時間は、講座会社などが300〜500時間程度を目安として示しています。1日2時間なら5〜8か月です。ただし、民法に初めて触れる人は権利関係に時間がかかります。詳しくは 宅建の勉強時間 で計算例を示しています。

宅建のFAQ(よくある質問)

Q. 宅建に受験資格はありますか?
A. ありません。日本国内に住んでいれば、年齢・学歴等を問わず受験できます。

Q. 宅建の試験は年に何回ですか?
A. 年1回です。例年10月の第3日曜日に実施されます。

Q. 宅建に合格すればすぐ働けますか?
A. 合格後に登録と宅建士証の交付が必要です。実務経験が2年未満なら登録実務講習を修了します。

Q. 宅建の合格率はどのくらいですか?
A. 令和7年度は18.7%です。直近5年はおおむね15〜19%で推移しています。

筆者の見解(宅建)

私見では、宅建は「受かるかどうか」より先に「合格後に登録まで進むか」を決めてから勉強を始めるべき資格だと考えます。独占業務と5人に1人の設置義務は不動産会社に勤めて初めて意味を持つため、業界に入る予定がない人にとっては、知識としての価値が中心になります。一方で、受験資格がなく受験手数料も8,200円と比較的低いので、迷っている段階なら1年分の学習で試す選択は十分に合理的です。転職に使うつもりなら、登録実務講習の申込時期まで含めて逆算しておくと、合格から実際に宅建士証を持つまでの空白を短くできると考えます。

宅建の関連項目

出典(一次情報)

本記事は資格・試験に関する一般的な情報の提供を目的としています。試験の日程・受験料・受験資格・講座の料金や制度は変更されることがあるため、最新の内容は試験実施団体・所管官庁・各講座の公式サイトでご確認ください。「筆者の見解」は一つの考え方です。