マンション管理士資格の役割・試験内容・受験資格・日程と最新の合格率
マンション管理士とは、管理組合の立場から運営や建物の問題について助言する国家資格です。業務内容、試験の科目と形式、受験資格(なし)、令和8年度の日程、令和7年度の合格率11.0%を公式発表で整理します。
公的機関・公式資料などの一次情報と照合して作成しています。このサイトについて
マンション管理士は、マンションの管理組合や区分所有者の相談に応じ、管理組合の運営や建物の問題について助言・指導を行うための国家資格です。試験は年1回、11月下旬に行われ、受験資格はありません。令和7年度(2025年度)は10,984人が受験し、合格率は11.0%でした。不動産系の資格の中では合格率が低く、難しい部類に入ります。
このページでは、マンション管理士の仕事、試験の概要、取得までの流れをまとめます。日程・難易度・勉強法の詳細は個別ページで扱います。
マンション管理士とは(管理組合側の専門家)
マンション管理士は、平成13年8月に施行されたマンション管理適正化法で国家資格として位置づけられました。国土交通省は、その業務を「専門的知識をもって、管理組合の運営、建物構造上の技術的問題等マンションの管理に関して」管理組合の管理者や区分所有者の相談に応じ、助言、指導などの援助を行うことと説明しています。
マンション管理センターは、具体的な業務の例として次のようなものを挙げています。
- 管理規約・使用細則・長期修繕計画の素案づくり
- 区分所有者どうしのトラブルの予備的な交渉
- 大規模修繕の計画と実施への助言
- 管理費の滞納や義務違反への対応の助言
宅建士や管理業務主任者のような独占業務はなく、登録した人だけが「マンション管理士」の名称を使えます。このような資格を名称独占資格といいます。
管理業務主任者との違い
| 観点 | マンション管理士 | 管理業務主任者 |
|---|---|---|
| 立場 | 管理組合(区分所有者)側 | マンション管理会社側 |
| 主な仕事 | 運営・修繕・トラブルの相談と助言 | 管理委託契約の重要事項説明、管理事務の報告 |
| 法律上の扱い | 名称独占 | 独占業務と事務所ごとの設置義務 |
| 令和7年度の合格率 | 11.0% | 19.6% |
試験範囲は大きく重なっており、両方を同じ年に受ける人も多くいます。管理業務主任者については 管理業務主任者 を参照してください。
マンション管理士試験の概要
試験は国土交通大臣の指定を受けたマンション管理センターが実施します。
| 項目 | 内容(令和8年度) |
|---|---|
| 試験日 | 11月29日(日)13:00〜15:00 |
| 形式 | 50問・四肢択一のマークシート |
| 受験資格 | なし(年齢・学歴を問わない) |
| 受験手数料 | 9,400円(非課税) |
| 試験地 | 札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・広島・福岡・那覇とその周辺 |
| 合格発表 | 令和9年1月8日(金) |
試験科目は次の4つです。
- マンションの管理に関する法令及び実務(区分所有法、民法、標準管理規約など)
- 管理組合の運営の円滑化(会計、管理組合の運営など)
- マンションの建物及び附属施設の構造及び設備
- マンションの管理の適正化の推進に関する法律
管理業務主任者試験の合格者などは、申込時に合格番号を入力すると4の科目の5問が免除され、45問で受験できます。
マンション管理士の最新の受験者数と合格率(令和7年度)
令和7年度(2025年11月30日実施)は、申込者13,098人、受験者10,984人、合格者1,210人、合格率11.0%でした。合格最低点は50問中42問正解(5問免除者は45問中37問)と高い水準です。合格者の平均年齢は48.4歳、最高年齢は80歳でした。前年の令和6年度は合格率12.7%(受験者10,955人、合格者1,389人)です。年度ごとの比較は マンション管理士の難易度 にまとめています。
令和8年度は11月29日に試験があり、申込は9月30日で締め切られています。日程の詳細は マンション管理士の試験日 を参照してください。
マンション管理士になるまでの流れ
- 試験に合格する
- マンション管理センターに登録を申請する(実務経験の要件はない)
- 登録証の交付を受ける
センターの案内では、申請書類は毎月末日で締め切り、翌月の第3金曜日(原則)に登録されます。登録後は、法律で定められた講習(法定講習)を5年ごとに受ける必要があります。また、法律の欠格事由に当たる人は、合格しても登録できません。
マンション管理士が向いている人
マンション管理士は、管理組合の顧問やコンサルタントとして独立したい人、マンション管理会社や修繕関連の会社で専門性を高めたい人に向きます。自分が住むマンションの理事長や理事になった人が、管理会社の提案を判断する力をつけるために学ぶこともあります。
ただし、名称独占資格であり、登録しただけで仕事の依頼が来るわけではありません。管理業務主任者や宅建と組み合わせて、実務の経験と一緒に活かす人が多い資格です。
マンション管理士のFAQ(よくある質問)
Q. マンション管理士に受験資格はありますか?
A. ありません。年齢や学歴は問われません。
Q. マンション管理士の試験はいつですか?
A. 例年11月下旬の日曜日です。令和8年度は11月29日です。
Q. マンション管理士は独占業務がありますか?
A. ありません。登録者だけが名称を使える名称独占資格です。
Q. マンション管理士の合格率はどのくらいですか?
A. 令和7年度は11.0%、令和6年度は12.7%でした。
筆者の見解(マンション管理士)
私見では、マンション管理士は「名称独占で、登録しても仕事が自動的に来るわけではない」点を受け入れたうえで目指すかどうかを決めるべき資格だと考えます。合格率は令和7年度で11.0%と不動産系では低めで、500時間前後の学習が必要とされるため、使い道が決まっていないまま挑むと費用対効果の判断が難しくなります。一方で、管理組合側の立場で専門家を名乗れる資格はほかに少なく、理事経験や管理会社での実務と組み合わせると説得力が増すと思います。迷う人は、試験範囲の重なる管理業務主任者から先に取り、マンション管理士の5問免除を使う順番も検討する価値があると考えます。
マンション管理士の関連項目
出典(一次情報)
本記事は資格・試験に関する一般的な情報の提供を目的としています。試験の日程・受験料・受験資格・講座の料金や制度は変更されることがあるため、最新の内容は試験実施団体・所管官庁・各講座の公式サイトでご確認ください。「筆者の見解」は一つの考え方です。