不動産の資格

賃貸不動産経営管理士試験の内容・受験資格・日程と最新の合格率の全体像

賃貸不動産経営管理士とは何か、業務管理者としての役割、試験の形式と出題範囲、受験資格、令和8年度の日程、令和7年度の合格率29.5%までを公式データで整理します。登録までの流れも分かります。

公的機関・公式資料などの一次情報と照合して作成しています。このサイトについて

賃貸不動産経営管理士は、賃貸住宅の管理業者が営業所ごとに置く「業務管理者」になれる国家資格です。試験は年1回、11月に行われ、日本国内に住んでいれば年齢や学歴を問わず誰でも受験できます。令和7年度(2025年度)は31,792人が受験し、合格率は29.5%でした。

このページでは、賃貸不動産経営管理士の資格の中身、試験の概要、登録までの流れを1ページにまとめます。日程・難易度・勉強法の詳細は、それぞれの個別ページで扱います。

賃貸不動産経営管理士とはどんな資格か(業務管理者の要件)

賃貸住宅管理業法(賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律)では、登録を受けた賃貸住宅管理業者は、営業所または事務所ごとに業務管理者を1名以上置かなければなりません。業務管理者とは、管理受託契約の重要事項説明や、賃貸住宅の維持保全、家賃・敷金の管理などを管理・監督する担当者のことです。

国土交通省の説明では、業務管理者になれるのは次のいずれかです。

  • 管理業務の実務経験2年以上(または実務講習の修了)+賃貸不動産経営管理士の登録試験に合格
  • 管理業務の実務経験2年以上+宅建士の資格+指定講習の修了

つまり賃貸不動産経営管理士は、賃貸管理会社で業務管理者になるための正面ルートです。協議会によると、登録者数は令和8年4月1日時点で94,817名です。

賃貸不動産経営管理士試験の概要(形式・出題範囲・受験料)

試験は賃貸不動産経営管理士協議会が、国土交通大臣の登録を受けて実施しています。

項目 内容(令和8年度)
試験日 11月15日(日)13:00〜15:00(120分)
形式 四肢択一50問(講習修了者は45問)
受験資格 なし(日本国内に居住していること)
受験料 12,000円
試験地 全国41地域
合格発表 12月24日(木)予定

出題範囲は、管理受託契約、維持保全、家賃・敷金・共益費などの金銭管理、賃貸借、賃貸住宅管理業法、その他の管理実務の6分野です。法令は令和8年4月1日現在の規定にもとづきます。

協議会が行う「賃貸不動産経営管理士講習」を修了すると、試験のうち5問が免除されます。講習は誰でも受けられます。

賃貸不動産経営管理士の最新の受験者数と合格率(令和7年度)

令和7年度(2025年11月16日実施)は、申込者36,360人、受験者31,792人、合格者9,370人、合格率29.5%でした。合格点は50問中38問(5問免除者は45問中33問)です。免除者の合格率は36.6%で、50問で受けた人の24.3%を上回りました。合格者の平均年齢は43.0歳です。年度ごとの推移と合格点の変化は 賃貸不動産経営管理士の難易度 にまとめています。

令和8年度(2026年度)の申込受付は9月30日で終わっています。試験日と合格発表の詳細は 賃貸不動産経営管理士の試験日 を参照してください。

賃貸不動産経営管理士になるまでの流れ

合格したあと、次の順で進みます。

  1. 試験に合格する
  2. 協議会に資格登録を申請する。登録には管理業務の実務経験2年以上か、実務講習の修了が必要
  3. 登録を受けて「賃貸不動産経営管理士」となり、業務管理者として配置される

令和7年度の合格者は、令和8年1月7日から資格登録と実務講習の申込を受け付けています。実務経験がない人も、実務講習を修了すれば登録まで進めます。

宅建・管理業務主任者との違い

不動産の管理系資格は名前が似ているため、対象となる建物と役割で区別すると分かりやすくなります。

資格 主な対象 置く義務のある役割
賃貸不動産経営管理士 賃貸住宅(アパート・賃貸マンション) 賃貸住宅管理業者の業務管理者
管理業務主任者 分譲マンションの管理組合 マンション管理業者の管理業務主任者
宅建士 不動産の売買・賃貸の仲介 宅建業者の専任の宅建士

試験日は、宅建が10月、賃貸不動産経営管理士が11月、管理業務主任者が12月です。同じ年に3つを続けて受ける人もいます。管理業務主任者については 管理業務主任者 で解説しています。

賃貸不動産経営管理士が向いている人

賃貸管理会社やサブリース会社で働く人、賃貸住宅のオーナー、不動産会社への転職を考える人に向きます。宅建と範囲が重なる賃貸借や借地借家法が多いため、宅建の学習経験者は取り組みやすい資格です。宅建との関係は 宅建 も参考にしてください。

賃貸不動産経営管理士のFAQ(よくある質問)

Q. 賃貸不動産経営管理士に受験資格はありますか?
A. ありません。日本国内に住んでいれば、年齢・学歴を問わず受験できます。

Q. 試験は年に何回ですか?
A. 年1回です。令和8年度は11月15日(日)に行われます。

Q. 5問免除を受けるにはどうすればよいですか?
A. 協議会の講習を修了し、申込時に免除申請欄にチェックを入れます。令和7年度・令和8年度の講習修了者が対象です。

Q. 合格すればすぐ業務管理者になれますか?
A. 資格登録が必要です。登録には実務経験2年以上か、実務講習の修了が求められます。

筆者の見解(賃貸不動産経営管理士)

私見では、賃貸不動産経営管理士は「業務管理者になれる」という制度上の役割がはっきりしているぶん、賃貸管理の仕事に関わる人ほど取る意味が分かりやすい資格だと考えます。合格率は令和7年度で29.5%と不動産系の中では高めですが、合格点が50問中38問と年度により大きく動くため、合格率の高さだけで易しいと判断するのは避けたほうがよいと思います。見落としやすいのは、合格しても業務管理者になるには実務経験2年以上か実務講習の修了が必要な点で、未経験の人は講習の費用と時期まで含めて計画すべきです。宅建の学習経験がある人は、5問免除の講習を受けるかどうかを、受講の費用・時間と免除者の合格率の差を比べて決めるとよいと考えます。

賃貸不動産経営管理士の関連項目

出典(一次情報)

本記事は資格・試験に関する一般的な情報の提供を目的としています。試験の日程・受験料・受験資格・講座の料金や制度は変更されることがあるため、最新の内容は試験実施団体・所管官庁・各講座の公式サイトでご確認ください。「筆者の見解」は一つの考え方です。