司法書士試験の内容・受験資格・日程と最新の合格者数、なるまでの流れ
司法書士とは何か、登記・供託などの独占業務、筆記試験と口述試験の形式・科目、受験資格、令和8年度の日程、令和7年度の受験者14,418人・合格者751人までを法務省の公式データで整理します。
公的機関・公式資料などの一次情報と照合して作成しています。このサイトについて
司法書士は、不動産や会社の登記、供託の手続を代理し、裁判所や法務局に出す書類を作る法律の国家資格です。試験は年1回、7月の筆記試験と10月の口述試験で行われ、年齢・学歴・国籍に関係なく誰でも受験できます。令和7年度(2025年度)は14,418人が受験し、最終合格者は751人でした。受験者数と合格者数から計算した合格率は約5.2%です。
このページでは、司法書士の仕事、試験の概要、司法書士になるまでの流れを1ページにまとめます。日程・難易度・勉強法の詳細は、それぞれの個別ページで扱います。
司法書士とはどんな資格か(独占業務)
日本司法書士会連合会は、司法書士の主な業務を次のように説明しています。
- 登記・供託の手続の代理と、法務局に提出する書類の作成(不動産登記、会社・法人の登記など)
- 裁判所や検察庁に提出する書類の作成
- 筆界特定手続の書類作成
- 法務大臣の認定を受けた司法書士による、訴額140万円以下の簡易裁判所の訴訟・調停などの代理と、一定の価格以下の土地の筆界特定手続の代理
- 家庭裁判所から選任される成年後見人、相続財産清算人などの業務
登記・供託の代理や書類作成は、司法書士(司法書士法人)でない者が業として行うことを禁じられた独占業務です。行政書士との業務の違いは 司法書士と行政書士の違い で比べています。
司法書士試験の概要(筆記・口述)
試験は法務省が実施し、申請の受付や会場の運営は各地の法務局が行います。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 受験資格 | なし(年齢・学歴・国籍を問わない) |
| 受験手数料 | 8,000円(収入印紙) |
| 筆記試験(午前の部) | 多肢択一式35問・105点、2時間 |
| 筆記試験(午後の部) | 多肢択一式105点と記述式2問・140点、3時間 |
| 口述試験 | 筆記試験の合格者のみ |
筆記試験の科目は、憲法・民法・商法(会社法を含む)・刑法、不動産登記と商業登記(申請書の作成を含む)、供託と民事訴訟・民事執行・民事保全、司法書士法第3条第1項第1号〜5号の業務に必要な知識です。記述式の配点は、令和6年度から「2問で70点」から「2問で140点」に変わり、満点は350点になりました。
午前・午後の択一式と記述式には、それぞれ基準点があり、1つでも届かないと総合点にかかわらず不合格になります。
最新の受験者数と合格者数(令和7年度・令和8年度)
令和7年度は、出願者17,365人、受験者14,418人、最終合格者751人(男性528人、女性223人)でした。合格者の平均年齢は42.05歳で、最高74歳、最低17歳です。筆記試験の合格点は350点中255.0点でした。
令和8年度は出願者17,862人、受験者14,960人で、筆記試験の合格点は350点中258.0点です。最終合格の発表は11月5日(木)午後4時の予定です。年度ごとの推移は 司法書士の難易度、日程の詳細は 司法書士の試験日 を参照してください。
受験を目指す人は毎年増えている
法務省の「出願状況」によると、司法書士試験の出願者数は令和3年度の14,988人から、令和4年度15,693人、令和5年度16,133人、令和6年度16,837人、令和7年度17,365人、令和8年度17,862人と、5年続けて増えています。一方で最終合格者数は令和7年度で751人と、出願者の4%余りにとどまります。受験者が増えても合格者は大きくは増えないため、競争は緩やかになっていません。
司法書士になるまでの流れ
- 7月の筆記試験に合格する(10月上旬に発表)
- 10月の口述試験を受け、最終合格する(10月下旬〜11月上旬に発表)
- 日本司法書士会連合会の司法書士名簿に登録し、事務所を置く地域の司法書士会に入会する
簡易裁判所の訴訟代理などを行うには、登録とは別に法務大臣の認定を受ける必要があります。
司法書士が向いている人と勉強時間の目安
不動産・金融・相続の分野で専門家として独立したい人、企業の法務・登記部門で働きたい人に向きます。講座会社の目安では、合格までの勉強時間は3,000時間前後とされ、働きながら1年半〜2年以上かけて合格を目指す人が多い資格です。行政書士(講座会社の目安で800〜1,000時間程度)の数倍の準備が必要です。
司法書士のFAQ(よくある質問)
Q. 司法書士に受験資格はありますか?
A. ありません。居住地や国籍にかかわらず誰でも受験できます。
Q. 司法書士の試験は年に何回ですか?
A. 年1回です。筆記試験は7月上旬、口述試験は10月に行われます。
Q. 司法書士の合格率はどのくらいですか?
A. 法務省は合格率を公表していません。令和7年度の受験者数と合格者数から計算すると約5.2%です。
Q. 合格すればすぐ登記の仕事ができますか?
A. 日本司法書士会連合会への登録と、司法書士会への入会が必要です。
筆者の見解(司法書士)
私見では、司法書士を目指すかどうかは、合格率の低さより「2〜3年の学習を生活の中で続けられるか」で判断するのがよいと考えます。受験者数と合格者数から計算した合格率は約5%ですが、出願者は5年続けて増えている一方で合格者数は大きく増えておらず、短期決戦より長期の計画が前提になる試験だと思うからです。また、登記・供託という独占業務がはっきりしている反面、簡易裁判所の訴訟代理などは登録とは別に法務大臣の認定が必要で、取得後に何をしたいかで準備が変わります。受けると決めたら、筆記試験の3つの基準点(午前・午後の択一式と記述式)をどれも落とさない学習計画を最初から組むべきだと考えます。
司法書士の関連項目
出典(一次情報)
本記事は資格・試験に関する一般的な情報の提供を目的としています。試験の日程・受験料・受験資格・講座の料金や制度は変更されることがあるため、最新の内容は試験実施団体・所管官庁・各講座の公式サイトでご確認ください。「筆者の見解」は一つの考え方です。