法律系の資格

行政書士試験の内容・受験資格・日程と最新の合格率、なるまでの流れ

行政書士とは何か、独占業務と仕事の範囲、試験の科目と形式、受験資格、令和8年度の日程、令和7年度の合格率14.54%までを公式データで整理します。行政書士になるには何が必要かも分かります。

公的機関・公式資料などの一次情報と照合して作成しています。このサイトについて

行政書士は、役所に出す許認可の申請書類や、契約書・遺産分割協議書などの作成を業として行える国家資格です。試験は年1回、11月の第2日曜日に行われ、年齢・学歴・国籍に関係なく誰でも受験できます。令和7年度(2025年度)は50,163人が受験し、合格率は14.54%でした。

このページでは、行政書士の仕事、試験の概要、行政書士になるまでの流れを1ページにまとめます。日程・難易度・勉強法の詳細は、それぞれの個別ページで扱います。

行政書士とはどんな資格か(業務の範囲)

日本行政書士会連合会は、行政書士の業務を次のように説明しています。

  • 官公署に提出する書類の作成・相談・提出の代理:建設業許可、飲食店営業許可、自動車登録など。許認可等に関する書類が大半で、その種類は1万を超えるともいわれる
  • 権利義務に関する書類の作成:遺産分割協議書、各種契約書、示談書、内容証明、定款など
  • 事実証明に関する書類の作成:実地調査に基づく図面、議事録、会計帳簿、財務諸表など
  • 特定の業務:届出をした申請取次行政書士による出入国管理の申請取次、研修を修了した特定行政書士による不服申立ての代理など

他の法律で制限されている業務(登記申請の代理、訴訟の代理など)は行えません。司法書士との業務の違いは 司法書士と行政書士の違い で詳しく比べています。

行政書士試験の概要(科目・形式・受験料)

試験は都道府県知事の委任を受けて、行政書士試験研究センターが実施しています。

項目 内容
試験日 毎年1回、11月の第2日曜日 13:00〜16:00
受験資格 なし(年齢・学歴・国籍を問わない)
受験手数料 10,400円
法令等の科目 憲法、行政法、民法、商法、基礎法学(46題、択一式・記述式)
基礎知識の科目 一般知識、業務関連の諸法令、情報通信・個人情報保護、文章理解(14題、択一式)

基礎知識の科目は、令和6年度試験から「一般知識等」を改めたものです。法令は試験年度の4月1日現在で施行されているものが対象です。合格するには、法令等と基礎知識のそれぞれの基準点と、試験全体の基準点の両方を満たす必要があります。具体的な点数は、センターの「合否判定基準」で確認してください。

60問の出題形式(令和7年度の正解表から)

センターが公表している令和7年度の正解表を見ると、60問は次のように並んでいます。

問題番号 形式 内容
問題1〜40 択一式 法令等(正解番号を1つ選ぶ)
問題41〜43 空欄補充の択一式 法令等(文章の空欄ア〜エに入る語句を選ぶ)
問題44〜46 記述式 法令等(正解例は36〜43字の文章)
問題47〜60 択一式 基礎知識

記述式は、問題文の事例を読み、答えを短い文章で書く形式です(令和7年度の正解例は36〜43字)。マークシートだけの試験ではない点が、宅建などとの大きな違いです。

行政書士の最新の受験者数と合格率(令和7年度)

令和7年度は、申込者63,845人、受験者50,163人、合格者7,292人、合格率14.54%でした。前年度(令和6年度)の12.90%より上がっています。センターによると、令和7年度の合格者の最年長は77歳、最年少は13歳です。年度ごとの推移は 行政書士の難易度 にまとめています。

令和8年度(2026年度)の試験は11月8日(日)に行われ、合格発表は令和9年1月27日(水)の予定です。日程の詳細は 行政書士の試験日 を参照してください。

行政書士になるには(資格の取り方と登録)

行政書士法第2条により、行政書士となる資格を持つのは主に次の人です。

  1. 行政書士試験に合格した人
  2. 弁護士・弁理士・公認会計士・税理士となる資格を持つ人
  3. 公務員として行政事務を通算20年以上(高卒者などは17年以上)担当した人

資格を持っていても、それだけでは名乗れません。事務所を置く都道府県の行政書士会を通じて、日本行政書士会連合会の名簿に登録を受け、その行政書士会に入会して初めて行政書士として業務ができます。

行政書士が向いている人

独立開業を目指す人、建設・運送・飲食などの許認可が多い業界で働く人、相続や外国人の在留手続きに関わりたい人に向きます。法律系資格の入口として受け、司法書士や社労士へ進む人もいます。必要な勉強時間は、講座会社の目安で800〜1,000時間程度(法律の初学者)です。

行政書士のFAQ(よくある質問)

Q. 行政書士に受験資格はありますか?
A. ありません。年齢・学歴・国籍に関係なく受験できます。

Q. 行政書士の試験は年に何回ですか?
A. 年1回、11月の第2日曜日です。令和8年度は11月8日です。

Q. 行政書士の合格率はどのくらいですか?
A. 令和7年度は14.54%です。令和3〜7年度は11〜15%で推移しています。

Q. 合格すればすぐ開業できますか?
A. 都道府県の行政書士会を通じた登録と入会が必要です。

筆者の見解(行政書士)

私見では、行政書士は「合格したあとに何をするか」まで決めてから受けるかどうかを判断するのがよい資格だと考えます。業務の範囲は建設業許可から在留手続き、相続関係の書類まで広く、登録と行政書士会への入会をして初めて業務ができるため、取得の目的が独立開業か、勤務先での許認可業務か、他の法律系資格への足がかりかで、必要な準備が変わってくるからです。試験は受験資格がなく門戸は広い一方で、記述式と基礎知識の基準点があり、合格率は令和3〜7年度に11〜15%で推移しています。勉強時間の目安(初学者で800〜1,000時間程度)を確保できるかを先に見積もってから、受験年度を決めることをすすめます。

行政書士の関連項目

出典(一次情報)

本記事は資格・試験に関する一般的な情報の提供を目的としています。試験の日程・受験料・受験資格・講座の料金や制度は変更されることがあるため、最新の内容は試験実施団体・所管官庁・各講座の公式サイトでご確認ください。「筆者の見解」は一つの考え方です。